今さら聞けない5ポンド金貨の知識 – クインタプルソブリンの歴史

今さら聞けない5ポンド金貨の知識 – クインタプルソブリンの歴史と価値

1. 5ポンド金貨の正式名称は「クインタプルソブリン」

5ポンド金貨コレクション

こんにちは!ソブリンハブの江村です。日本でとても人気の高い5ポンド金貨について、皆様はどれくらいご存知でしょうか?今回は「今さら聞けない5ポンド金貨の知識」として、この美しいコインの歴史を詳しく解説していきたいと思います。

🎯 「5ポンド金貨」は通称名

実は多くの方が「5ポンド金貨」と呼んでいるこのコイン、正式名称はクインタプルソブリンと言います。「クインタプル」は「5倍」を意味する言葉で、つまり「5倍のソブリン」という意味なのです。
ダブル、トリプル、クアドラプル、そしてクインタプルという流れの中で、ソブリンの5倍の価値と大きさを持つコインなのです。

⚖️ 重量と純度の基本データ

クインタプルソブリンの重量は、文字通りソブリンの5倍です:
・ソブリン:約7.98g
・5ポンド金貨:約39.94g
純度は22金で、歴史的にイギリスの金貨のほとんどがこの純度で作られてきました。最近はブリタニア金貨などで24金も増えていますが、伝統的には22金が主流でした。

2. ソブリン復活と初期の5ポンド金貨誕生

5ポンド金貨の歴史を語るには、まずソブリン金貨の復活から始める必要があります。

初期のソブリン金貨

🔧 1817年の技術革新

1817年、ロイヤルミントのコイン製造は劇的な進化を遂げました。ジェームズ・ワットが開発した蒸気機関を使ってコインを打てる機械がロンドン塔内に設置され、新しくソブリン金貨が打たれるようになったのです。
ソブリンは元々エリザベス1世の時代などに打たれていた金貨でしたが、発行が止まっていたものが1817年に復活を遂げたのです。


⇓⇓⇓ソブリンについて詳しくはこちら⇓⇓⇓
【意外と皆知らない!?】ソブリン金貨の歴史と5ポンド金貨との関係を徹底解説!

🧪 1820年のパターンコイン

5ポンド金貨

1817年の3年後、1820年にパターン(試鋳貨)として5ポンド金貨が打たれました。これは「試しに5ポンド金貨を作ってみよう」という試みで作られたもので、発行枚数はなんとわずか27枚のみと言われています。
正確な記録がないため25枚説と27枚説がありますが、いずれにしても超希少なコインです。これがイギリスが初めて発行した5ポンド金貨となります。

👑 1826年の正式発行

5ポンド金貨

その6年後、ジョージ4世の1826年の5ポンド金貨が誕生しました。発行枚数は150枚で、こちらが正式な5ポンド金貨として初めて発行されたものになります。
なお、1829年にも5ポンド金貨が発行されたとされていますが、現存は1〜2枚程度とされ、写真すら見つからない「幻の金貨」となっています。

3. ビクトリア朝の傑作 – ウナとライオンの誕生

1837年にビクトリア女王が即位し、イギリス金貨史上最も美しいコインが誕生することになります。

ウナとライオン5ポンド金貨

🦁 1839年ウナとライオンの誕生

ウナとライオン5ポンド金貨

1839年に発行されたのが、イギリスコインのトップクラス、王道中の王道と言っても良いウナとライオンの5ポンド金貨です。イギリス金貨を集める方で知らない人はまずいないというほどの有名なコインです。
ビクトリアのヤングヘッドの肖像に、裏面がウナとライオン。発行枚数は400枚で、イギリス金貨で最も美しい金貨と称されています。

✨ デザインの美的価値

ウナとライオンのデザインは、女王ビクトリアを古代イギリスの女王ウナに見立て、イングランドを象徴するライオンと共に描いたものです。
このロマンチックで象徴的なデザインは、コイン芸術の頂点とも言える美しさを誇り、現在でも世界中のコレクターから愛され続けています。

4. ジュビリーヘッドからオールドヘッドへ

ビクトリア女王の在位中、肖像デザインは時代と共に変化していきました。

🎉 1887年ジュビリーヘッド

ジュビリーヘッド5ポンド金貨

約50年後の1887年、ジュビリーヘッドというデザインが採用されました。この記念に5ポンド金貨がセットで販売され、今まではプルーフのみだった5ポンド金貨に通常貨が登場しました。
・プルーフ:797枚
・通常貨:約5万枚

👵 1893年オールドヘッド

オールドヘッド5ポンド金貨

1893年に発行された5ポンド金貨はオールドヘッドと呼ばれ、こちらもプルーフと通常貨が発行されています。
・プルーフ:773枚
・通常貨:約2万枚
年輪を重ねた女王の威厳ある肖像が印象的なデザインとなっています。

5. エドワード7世とマットプルーフの革新

20世紀に入り、コイン製造技術にも新たな革新が生まれました。

🆕 マットプルーフの導入

エドワード7世マットプルーフ

エドワード7世の時代、特殊な「マットプルーフ」が導入されました。通常のプルーフは肖像部分に霜がかかっていてフィールドが鏡面磨きになっているコントラストが美しいものですが、マットプルーフは肖像の艶消しをコイン全体に与えて全体の艶が消されているコインです。
このマットプルーフ5ポンド金貨の発行枚数は8066枚まで上がりました。

🎭 技術革新の意義

マットプルーフの導入は、コイン製造技術の進歩を示すものでした。従来の鏡面仕上げとは全く異なる質感を持つこの技術は、コインデザインの表現の幅を大きく広げた革新的な手法だったのです。

6. ジョージ時代からエリザベス2世へ

20世紀に入ってからの5ポンド金貨の変遷をたどってみましょう。

🎨 ジョージ5世の特徴

ジョージ5世5ポンド金貨

1911年、ジョージ5世の5ポンド金貨が発行されました。マットプルーフから通常のプルーフに戻ったのですが、ジョージ5世の5ポンド金貨はカメオが出にくいと言われています。
エドワード7世のマットプルーフとは逆で、全体が艶が出ている状態で肖像の霜がかりがとても弱いのです。そのためカメオやウルトラカメオが付いていると値段が大きく上がる傾向にあります。

👨‍💼 1937年ジョージ6世

アンティークコインと呼ばれるものの最後となるのが、1937年ジョージ6世の5ポンド金貨です。発行枚数は5,501枚で、とてもハンサムな肖像から人気が高いコインとなっています。

ジョージ6世5ポンド金貨

👸 エリザベス2世の即位

エリザベス2世が即位された際も5ポンド金貨は発行されましたが、片手で数えられるほどしか発行されておらず、現物を見ることはまずできません。イギリス王室も1枚所有しているということで、市場に出ることはまずないと考えられます。
1953年に少し発行された後、5ポンド金貨の発行は一時停止しました。

🔄 1980年の復活

そして復活したのが1980年、通称「ヤングエリザベス」と呼ばれる5ポンド金貨です。時を経て5ポンド金貨が復活を遂げました。
ヤングエリザベスは1980年、81年、82年、84年に発行されたとても人気の高い5ポンド金貨になります。1982年は特年で発行枚数は2,500枚、最高鑑定になると非常に高い値段がつく人気のコインです。

ヤングエリザベス5ポンド金貨

7. 現代の5ポンド金貨とクラウン系統の違い

現代における5ポンド金貨には、実は2つの系統があることをご存知でしょうか。

🔄 ミドルエリザベス時代

1985年にミドルエリザベスという5ポンド金貨が発行され、1990年から97年まで継続して発行されました。その後、毎年5ポンド金貨が発行されるようになったため、希少性は少し低下してしまいましたが、これが近代から現代における5ポンド金貨の歴史となります。

ミドルエリザベス5ポンド金貨

💎 記念金貨とクラウン系統

現代では、ダイヤモンドジュビリー記念やプラチナジュビリー記念など様々な記念5ポンド金貨も発行されています。しかし、これらの記念5ポンド金貨は同じ額面でありながら、実はソブリンから派生したものではなくクラウン銀貨から派生した系統なのです。
正確にはクラウン金貨ですが、額面が5ポンドなので5ポンド金貨と呼ばれています。

2002年5ポンド金貨

📏 重量は共通、サイズは異なる

興味深いことに、クラウン系統の5ポンド金貨もソブリンから派生した5ポンド金貨も、厚さと直径は違いますが、重量は同じ39.94gとなっています。これは金の純度と価値を統一するための工夫なのです。

今回はイギリス5ポンド金貨について詳しく紐解いてみました。昔の5ポンド金貨についても、未使用品やグレードが高いものは非常に人気の高いコインとなっています。ソブリンハブでも5ポンド金貨をたくさん取り扱っておりますので、ご興味がある方はぜひご購入をご検討いただければと思います。
歴史を手に取る喜びと投資価値を兼ね備えた、まさに王道のコレクションと言えるでしょう。

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