1762年 ジョージ3世 ハーフギニー試鋳金貨 NGC PF63+ CAM
ジョージ3世(1760~1820年) 金製パターン・ハーフギニー 1762年
リチャード・ヨー(Richard Yeo)刻印。長髪で月桂冠を戴いたジョージ3世の右向き肖像。周囲にはラテン語銘文「GEORGIVS III DEI GRATIA(神の恩寵によるジョージ3世)」と歯状縁。
裏面はメダル形式(en médaille)で打刻され、王冠を戴く4分割の王家紋章を中央に配置。王冠の左右に「1762」の年号が入り、周囲にはラテン語銘文「M.B.F. ET H. REX. F.D.B. ET L.D.S.R.I. AT. ET E.」と歯状縁。縁はプレーン(無刻印)。
参考文献:
Selig 1147、Montagu 542(本品)、Murdoch 159、Douglas-Morris 82、WR 125 R4、Bull EGC 861 R5、Traveller 2120(本品)、S.3731参照。
状態は輝きが非常に良く、わずかなトーンが見られるのみ。ごく軽微なヘアラインや小傷以外は打刻当時そのままの美しさを保っています。NGCによる鑑定はPF63+ Cameoで、特別なプロヴェナンス(来歴)ラベル付き。極めて希少な一枚です。
NGC認証番号:2169780-011
現在、NGC鑑定において最高評価タイ(同率最高グレード)の個体であり、さらに驚くべき来歴を備えています。
第二次世界大戦以前から、ヨーロッパのある一家のコレクションとして密かに保管されていました。
「Traveller(トラベラー)」と呼ばれる裕福な収集家は、一族の成功した企業の持分を相続するとすぐに売却して莫大な資産を築き、その後1929年のウォール街大暴落から第二次世界大戦勃発までの約10年間、新婚旅行も兼ねて世界各地を旅しました。
世界恐慌による金融不安の中、当初は金地金に投資していましたが、やがて古代から近代までの世界中の金貨を集めることを決意し、各国の有力コイン商を訪ね歩いて約15,000枚もの世界金貨コレクションを築き上げました。そのうち約1,700枚が英国貨でした。
1940年、ナチス政権が彼の滞在地へ迫ると、コレクションは安全のために隠されました。しかし、その緊張の中で彼は脳卒中により急逝します。
コレクションは葉巻箱に一枚ずつ封筒へ収納され、アルミ製の頑丈な保管箱に入れられたまま、自宅敷地内の畑へ埋められました。
その埋蔵場所は妻だけが知っており、約50年後、人生の終盤になって一人娘へ秘密を打ち明けました。
1990年代に家族はコレクションを無事発掘し、銀行の貸金庫で保管。そして2025年、ついにオークションへ出品されることとなりました。
古代の埋蔵貨幣は珍しくありませんが、これほど大規模で体系的な貨幣コレクションが数十年間地中に埋められていた例は極めて稀であり、「Traveller Collection」は新聞やインターネットでも世界的に紹介されました。
今回出品される英国貨は、その著名なコレクションの中から選ばれた貴重な品々です。
£43,250.00
有効: 在庫1個
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