1504-05年 ヘンリー7世 エンジェル金貨 PCGS AU53

1504〜1505年に発行されたエンジェル金貨は、イングランド王ヘンリー7世（在位1485–1509）治世下に鋳造された中世イングランドを代表する金貨の一つです。この時期のエンジェル金貨には、初期のルネサンス様式が反映されており、貨幣芸術の過渡期を示す歴史的意義の高いコインとされています。

金貨の表面には、大天使ミカエルが槍で悪魔を退ける象徴的な図像が描かれ、裏面には帆船の上に十字架を掲げるデザインが採用されています。これらの意匠は、王権の神聖性と海洋国家イングランドの自負を表現したものです。エンジェル金貨は当時、高額通貨として儀礼用や王室の贈呈品にも用いられていました。

本品はPCGS鑑定でAU53（About Uncirculated）と評価されており、500年以上前に鋳造された金貨としては極めて優れた保存状態を保つ貴重な個体です。初期テューダー朝の金貨として歴史的価値が高く、コレクター市場でも非常に高い人気を誇ります。