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こんにちは。アンティークコインのマーケットプレイス、 ソブリンハブ の江村です。
今回は、資産を日本円だけで持つリスクと、なぜ世界の富裕層がアンティークコインを資産として保有するのかについて解説していきます。
私は普段、イギリスを拠点にアンティークコインの仕入れや販売、相場確認などを行いながら、コイン市場の動きを現地で見ています。そうした活動を通じて、イギリスの富裕層がどのように資産を保有しているのかを見る機会も多くありました。
そこで強く感じたのは、イギリスの富裕層で資産のほとんどを現金で持っている人はまずいないということです。
多くの人が株式、不動産、そして現物資産などを組み合わせ、資産を分散しています。
この記事では、日本円だけで資産を持つリスクや、富裕層がアンティークコインを選ぶ理由について、具体例も交えながら分かりやすく解説していきます。
この記事でわかること
- 日本円(現金)だけで資産を持つことが抱える「実質価値」と「相続」のリスク
- 投資の前に考えるべき「資産の設計図」と攻めと守りの役割分担
- インフレや信用リスクから資産を守る現物資産の役割
- 富裕層がアンティークコインを支持する5つの構造的理由
- 具体的なコイン銘柄例と初心者向けの実践ルール
- 偽物や詐欺を避けるためのチェックポイント
日本円(現金)だけで資産を持ち続けることのリスク

日本では資産の多くを現金や預金として保有する人が多いと言われています。確かに現金は流動性が高く、必要なときにすぐ使えるという利便性があります。
しかし、現金には大きな弱点があります。それはインフレや通貨価値の変化に弱いことです。
例えば、円安や物価上昇が続く局面では、銀行口座に入っている金額自体は変わらなくても、そのお金で買える商品の量は減っていきます。つまり、通帳の数字は同じでも、実質的な価値(購買力)は静かに減っていくのです。
さらに見落とされがちなのが、相続の観点からの問題です。
現金は評価額がそのまま額面となるため、相続税の評価額もそのままになります。これは、不動産などの資産と違い、評価を調整する余地がほとんどない資産と言えます。
また、金額が明確であるため、相続時には
- 誰がいくら受け取るのか
- どのように分配するのか
といった点で、親族間のトラブルが起きやすい側面もあります。
資産は「持っていること」だけでなく、どのように守るか、どのように分散するかが重要になります。
関連記事:アンティークコイン投資は危険?そのまま現金持っている方が危険です!
「守り」の資産を考えるための設計図

資産運用を考えるとき、多くの人はまず「何に投資するか」を考えます。
しかし本当に重要なのは、資産の設計図を作ることです。
例えば資産を次のように役割分担する考え方があります。
- 生活資金
- 緊急資金
- 成長資産(株・投資信託)
- 守りの資産(現物資産)
株式やNISAは、長期的な資産形成において非常に有効な手段です。企業の成長を取り込むことで、資産を増やす可能性があります。
しかし、金融危機や景気後退が起きると、株式市場は大きく下落することがあります。投資家が一斉に売却するため、市場全体が同時に下落する可能性があるのです。
そのため資産運用では、攻め(成長資産)と守り(現物資産)を分けるという考え方が重要になります。
守りの資産として世界の富裕層が注目しているのが、現物資産です。
関連記事:インフレヘッジとしてのアンティークコイン|金・不動産との比較で見える本当の価値 – ポートフォリオ実務
なぜ現物資産が資産を守る盾になるのか

現物資産とは、金、銀、美術品、宝石など、物そのものに価値がある資産を指します。
現物資産の最大の特徴は、通貨価値の変化に強いことです。
通貨の価値が下がると紙幣の価値は低下しますが、実物資産は相対的に価値を維持しやすいと言われています。
また、株のように企業に紐づく信用リスクがない点も特徴です。
企業が倒産すれば株の価値はゼロになる可能性がありますが、金などの現物資産は企業とは無関係に価値を持っています。
そのため、価値が突然ゼロになる可能性が非常に低いのです。
他の現物資産との違い
現物資産にはさまざまな種類がありますが、それぞれに特徴や弱点があります。
金(地金)
金はインフレ耐性のある代表的な資産ですが、購入方法や保管方法によって差が出やすいという特徴があります。また、金価格そのものに価値が連動するため、大きなプレミアムは付きにくい傾向があります。
不動産
不動産は安定した資産とされますが、
- 管理の手間
- 固定資産税
- 修繕費
などのコストがかかります。さらに、売却までに時間がかかるため、流動性が低い資産とも言えます。
時計・美術品
時計や美術品は人気が高い資産ですが、価値の振れ幅が大きく、買い方次第で結果が大きく変わる特徴があります。
こうした中で、希少性・市場性・評価基準のバランスが取れている資産として注目されているのがアンティークコインです。
関連記事:なぜ今アンティークコイン?金・不動産との比較で分かる資産を守る新常識
販売中の
アンティークコイン一覧
いまソブリンハブでご案内出来るコインの在庫一覧です。
高鑑定品・限定枚数コインなど、投資・コレクション両面からご検討いただけます。
富裕層がアンティークコインを選ぶ5つの理由

アンティークコインには次のような特徴があります。
1. 供給が増えない
アンティークコインは過去に発行されたものであり、新たに追加発行されることはありません。むしろ、時間の経過とともに紛失や損傷、溶解などによって現存数は徐々に減っていきます。そのため、需要が続く限り希少性が保たれやすく、価値が維持されやすい特徴があります。結果として、価格が急落しにくい構造になっています。
つまり、需要が維持されれば希少性は自然と高まる構造になっています。
2. 世界市場が存在する
アンティークコインの市場は日本国内に限定されているわけではありません。ヨーロッパやアメリカ、アジアなど、世界中のコレクターや投資家によって取引されています。そのため、日本の景気や日本円の価値だけに左右されにくく、世界全体の市場原理に支えられている点が大きな強みといえます。
そのため、日本経済だけに依存する資産ではなく、世界のコレクター市場に支えられる資産と言えます。
3. 素材以上のプレミアム
アンティークコインの価値は、金や銀の重さといった素材そのものの価値だけで決まるものではありません。歴史的背景やデザイン、ストーリー、人気、さらに保存状態など、さまざまな要素が組み合わさって価値が形成されます。同じ種類のコインであっても、状態の違いによって価格が大きく変わる点が特徴です。
4. 持ち運びやすい
アンティークコインは、不動産のように管理の手間がかかる資産ではなく、金塊のように重量があるわけでもありません。非常にコンパクトで場所を取らずに保管できるため、有事や災害の際にも持ち出しやすいという物理的なメリットがあります。
5. 客観的な評価基準
アンティークコインの世界では、鑑定機関によるグレード評価や過去の取引実績など、価値を判断するためのデータが数多く蓄積されています。鑑定済みのコインを前提にこうした情報を確認することで、感覚だけに頼るのではなく、客観的な比較をもとに価値を判断することが可能です。そのため、よく分からないまま購入してしまうリスクを大きく減らすことができる仕組みが整っています。
関連記事:初心者でも5分で理解できる!アンティークコイン投資完全ガイド
初心者でも検討しやすい具体的なコイン銘柄

アンティークコインと聞くと敷居が高く感じるかもしれませんが、初心者の方でも資産防衛の第一歩として検討しやすい銘柄は存在します。
ただし、個別の銘柄を覚えることよりも、まずは失敗を避けるための「価値を判断する3つの軸」を理解することが重要です。
資産価値を決める3つの判断軸
具体的な銘柄を見る前に、以下の順番でコインの価値をチェックする習慣をつけましょう。
- 希少性:需要と供給のバランスが基本です。発行枚数が限られ、市場に出回る数が少ないほど、価値が上がりやすい傾向があります。
- 状態(コンディション):傷の有無などは、第三者機関が1から70の数字で数値化(グレーディング)しており、数字が高い(状態が良い)ほど価値も高くなります。
- 人気:どれほど希少で状態が良くても、欲しい人がいなければ価値は上がりません。歴史的背景やデザインによる「需要の厚さ」が不可欠です。
このルールを前提に、代表的な3つの銘柄をご紹介します。
ジョージ3世 ソブリン金貨(1817〜1820)
アンティークソブリンの原点とも言える、非常に重要なコインです。1817年に金貨制度が再開された際に発行された「オリジナル」のソブリンとして知られており、その歴史的影響力の大きさから近年はイギリス現地でも注目度と価格が上昇する傾向にあります。
歴史的背景
ジョージ3世は18世紀後半から19世紀初頭にかけてイギリスを統治した国王です。七年戦争、アメリカ独立戦争、ナポレオン戦争といった世界史の大きな転換期を経験した人物として知られています。晩年は病に苦しんだことでも有名ですが、長い在位期間と歴史的重要性から、この時代のコインは世界的にも高い人気を持っています。
デザイン
1817年に登場したベネデット・ピストルッチによる「セントジョージの竜退治」のデザインは非常に人気が高く、ジョージ3世ソブリン金貨を象徴する最大の特徴となっています。このデザインは現在のソブリン金貨にも受け継がれており、英国金貨の代表的な意匠として知られています。
価格の目安
保存状態がAU55グレード(準未使用)程度であれば、おおよそ30万円〜50万円前後が目安とされています。
おすすめの理由
アンティークコインの中でも比較的入りやすい価格帯であり、「守りの資産」を小さく作る最初の一枚として検討しやすい銘柄です。ここからコレクションを始めることで、相場観やコイン市場の知識を少しずつ身につけていくことができます。
エドワード7世 5ポンド金貨(マットプルーフ)
特徴(マットプルーフ)
このコインの最大の特徴は、「マットプルーフ」と呼ばれる艶を抑えた非常に珍しい仕上げが施されている点です。一般的なプルーフ貨は背景が鏡のように光沢のある仕上がりになっていますが、マットプルーフは肖像や背景のすべてが落ち着いた梨地(マット)状に加工されています。そのため、通常のプルーフとは異なる、上品で独特な質感を楽しむことができます。
迫力のサイズ感
5ポンド金貨という大型サイズであるため、手に取ったときの重量感と存在感が際立っています。実際に見ると、一般的な金貨よりも圧倒的な迫力を感じられるのが特徴です。
希少性
マットプルーフは高い鑑定評価(グレード)が非常に出にくいことで知られています。特に64や65といった高評価の個体は市場に出回る数が少なく、一度機会を逃すと次に出会うまでに長い時間がかかることも珍しくありません。
価格の目安
鑑定評価がPF62程度の場合、おおよそ100万円〜120万円前後が目安とされています。
おすすめの理由
ジョージ3世のソブリン金貨よりも一段上の価格帯にはなりますが、「目的や予算がはっきりしている方」にとっては、その希少性と美しさの両方を楽しめる非常に魅力的な一枚といえるでしょう。
ヴィクトリア女王 5ポンド金貨(1887年ジュベリーヘッド)
ヴィクトリア女王の即位50周年(ゴールデンジュベリー)を記念して発行された、非常に知名度の高い大型金貨です。大英帝国の絶頂期を象徴する時代のデザインとして、世界中のコレクターや投資家に広く知られています。
デザインと特徴
王冠を戴いた「ジュベリーヘッド」と呼ばれる肖像は、視覚的なインパクトが非常に強いことで知られています。5ポンド金貨という大型サイズと相まって、実際に手に取ると歴史の重みと迫力を強く感じられる、美しさと存在感を兼ね備えたコインです。
市場での需要
大英帝国の絶頂期という時代背景と、世界的な知名度の高さが揃っているため、アンティークコイン市場では非常に厚い需要があります。コレクターだけでなく投資家からも注目されている銘柄の一つです。
重要な注意点
このコインには「通常貨(MS)」と、特殊な鏡面仕上げが施された「プルーフ貨(PR/PF)」の2種類が存在します。両者は見た目だけでなく市場価値も大きく異なるため、購入を検討する際にはどちらのタイプかを必ず確認することが重要です。
価格の目安
通常貨のMS62グレードの場合、おおよそ130万円前後が目安とされています。保存状態(グレード)がさらに良いものは、それ以上の価格で取引されることもあります。
おすすめの理由
歴史的重要性、美しさ、そして世界市場での流動性の高さを兼ね備えていることから、アンティークコインの代表的な銘柄として知られています。資産の「守りの枠」に組み入れる候補として、多くのコレクターや投資家に検討されています。
関連記事:アンティークコイン投資完全ガイド:初心者が失敗しない始め方と成功への9つのステップ
アンティークコイン投資で失敗しないためのポイント

アンティークコイン投資における最大の落とし穴は、偽物や詐欺のリスクです。コインに関する知識がほとんどない状態で参入すると、こうしたトラブルに巻き込まれ、大きな損失につながる「事故」が起きやすくなります。
こうしたリスクを回避し、安全に資産を守るためには、次のポイントを押さえておくことが重要です。
「鑑定済み」を前提にする
説明が曖昧な商品は避け、第三者機関による鑑定が付いたコインを前提に検討することが不可欠です。鑑定済みのコインであれば、状態や価値を客観的に判断する基準を持つことができます。
価格の根拠を確認する
価格の理由を説明できない業者や、比較材料が示されない商品には注意が必要です。購入前には、過去のオークション落札実績や価格推移などの客観的なデータを確認し、相場との比較を行うことが大切です。
業者を見極める「魔法の質問」をする
信頼できる業者かどうかを判断するために、「なぜこの値段なのですか?」と質問してみましょう。誠実な業者であれば、過去のオークションデータや国内市場の相場などをもとに、価格の根拠を明確に説明してくれます。これに答えられない売り手には注意が必要です。
資産を守るための投資で失敗しないためには、単にコインを購入するだけでなく、明確な購入ルールと信頼できる購入ルートを確保することが重要です。こうした基本を押さえることで、トラブルに巻き込まれる可能性を大きく減らすことができます。
関連記事:アンティークコイン投資で失敗しないために必ずやるべきこと
富裕層の資産の持ち方から学べること
イギリスのコイン市場に関わる中で感じるのは、富裕層ほど「資産を一つの形に集中させない」という考え方を徹底しているという点です。現金だけ、株だけといった偏った資産構成ではなく、それぞれ性質の異なる資産を組み合わせることで、資産全体の安定性を高めています。
例えば、株式や投資信託のように資産を増やすことを目的とした「成長資産」を持ちながら、同時に金やアンティークコインといった現物資産を「守りの資産」として保有するという形です。このように役割を分けて資産を配置することで、市場の状況が変化した場合でも資産全体のリスクを抑えることができます。
また、富裕層の資産管理の特徴として、「通貨に依存しすぎない」という視点も挙げられます。特定の国の通貨だけで資産を持つのではなく、世界市場で価値が認められている資産を一部取り入れることで、通貨価値の変動に対する耐性を高めています。アンティークコインが資産として評価されている理由の一つも、こうした国境を超えた市場で取引されている点にあります。
さらに重要なのは、資産を増やすことだけでなく、「どのように守るか」という視点を常に持っていることです。短期的な利益を追い求めるのではなく、長期的に価値が維持される可能性の高い資産を組み合わせることで、資産全体のバランスを整えています。
資産運用を始める際は、いきなり特定の商品を選ぶのではなく、まず自分の資産を整理し、どの部分を成長資産にし、どの部分を守りの資産にするのかを考えることが大切です。その設計図をもとに、株式や投資信託だけでなく、現物資産という選択肢も含めながら資産構成を見直していくことで、より安定した資産運用につながっていくでしょう。
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