
アンティークコイン投資の始め方・完全ガイド【永久保存版】
こんにちは、ソブリンハブの江村です。アンティークコイン投資は、ここ数年で個人投資家や富裕層から急速に注目を集めています。理由はシンプルで、インフレに強く、価格の暴落が少なく、歴史と希少性によって長期的に価値が上がりやすい「実物資産」だからです。
初心者が抱えやすい不安

一方で、
- 「どのコインを買えばいいのか分からない」
- 「偽物を掴まされないか不安」
- 「本当に儲かるの?」
といった不安を抱える初心者が多いのも事実です。
この記事でわかること
このガイドでは、アンティークコイン投資の基本から最新相場、具体的な選び方、初心者が失敗しないための鉄則、保管・売却・税金までを体系的に解説します。この記事だけ読めば、アンティークコイン投資の全体像が5分でイメージできる「永久保存版」の内容になっています。
アンティークコイン投資とは?価値が増える「仕組み」をわかりやすく解説

アンティークコインとは、一般的に発行から100年以上が経過した歴史的なコインを指します(一部の市場では80年以上など定義に幅があります)。
アンティークコインの価値が上がりやすい理由は、大きく3つです。
① 供給が増えない(発行終了)=時間とともに希少性が高まる
現行の金貨や銀貨とは違い、アンティークコインはすでに製造が終了しています。新しく「増産」されることはないため、
- 紛失・破損・溶解などで市場から徐々に減っていく
- 状態の良い個体(高グレード)は年々希少になっていく
という構造的な希少性があります。これが、長期的に価格が上がりやすい大きな理由です。
② 歴史的背景が「ストーリー価値」として価格に乗る
アンティークコインの多くは、
- 王や女王の肖像
- 戦争や記念行事の発行
- 国家の節目となる年号
といった歴史的なストーリーを背負っています。コレクターはただの金属としてではなく、そこに刻まれた歴史や物語に価値を感じて購入します。
そのため、同じ金の重さであっても、「歴史的価値 × 希少性 × 状態」が重なるコインほど高い評価を受けます。
③ 世界中にコレクターが存在するため需要が安定している
アンティークコイン市場は、日本だけでなく、イギリス・アメリカ・ヨーロッパ・中東・アジアなど世界中にコレクターが存在するグローバル市場です。
特に英国ソブリン金貨や有名な記念金貨・銀貨は、景気によらず安定した需要があり、長期的に見れば株式や不動産と違った値動きでポートフォリオを安定させる役割を期待できます。
アンティークコイン投資は本当に儲かる?最新データで見る値上がり事例
「アンティークコイン投資って本当に儲かるの?」という疑問は、多くの初心者がまず気になるポイントです。もちろんすべてのコインが必ず値上がりするわけではありませんが、過去10〜20年単位で見れば、大きく価格が上昇したコインが多数存在します。
以下は、代表的なアンティークコインのイメージ的な値上がり例です。
| コイン名 | 2014年頃の価格 | 2024年頃の価格 | 上昇率(概算) |
|---|---|---|---|
| ギリックソブリン金貨MS66 | 約10万円 | 約30-50万円 | +300-500% |
| ゴシッククラウンPF61 | 約80万円 | 約200万円 | +約250% |
| ウナとライオン5ポンド金貨PF62 | 約1800万円 | 約4500万円 | +約250% |
金相場の上昇だけでは説明できないほど、プレミアム(希少性や人気による上乗せ部分)が増加していることが分かります。
もちろん、ここに挙げたのはあくまで一例であり、将来の価格を保証するものではありません。ただ、正しいコインを選び、長期目線で保有することで、インフレを上回るリターンを得られる可能性がある資産クラスであることは理解しておきましょう。
販売中の
アンティークコイン一覧
いまソブリンハブでご案内出来るコインの在庫一覧です。
高鑑定品・限定枚数コインなど、投資・コレクション両面からご検討いただけます。
初心者が失敗しないための7つの鉄則

アンティークコイン投資で失敗する人の多くは、「正しいルール」を知らずにスタートしてしまいます。ここでは、初心者が特に押さえておくべき7つの鉄則を紹介します。
鉄則1:未鑑定(ノーグレード)コインは絶対に買わない
初心者が最もやってはいけないのが、ヤフオク・フリマアプリ・海外オークションなどで鑑定なしのコインを安く買おうとすることです。
・偽物
・過度な研磨品(本来の表面を削って“ピカピカ”にしている)
・ランクを偽って販売
といったリスクが非常に高く、真贋の判別も難しいため、必ずPCGSまたはNGCといった第三者鑑定機関によりグレーディングされたコインを選びましょう。
鉄則2:プレミアがつかないコインは避ける
「金の重さだけ」で取引されるような現行コインや、需要の少ない国・時代のコインは、値上がり幅が限定的です。アンティークコイン投資では、
- 人気の高い国(イギリスなど)
- 歴史的なストーリーがあるコイン
- コレクター層が厚いシリーズ
を中心に選ぶことで、プレミア上昇の恩恵を受けやすくなります。
鉄則3:コインの歴史的背景を理解する
同じ「金貨」でも、どの王朝・どの女王・どの出来事を記念しているかによって、将来の価値が大きく変わります。歴史的背景は、そのまま「ストーリー価値=プレミア」に直結します。
鉄則4:人気度(需要)を無視しない
いくら希少でも、ほとんど誰も欲しがらないコインは高値で売却しにくくなります。「買いたい人が多いコイン」=売却しやすく、値崩れしにくいコインです。
鉄則5:鑑定グレード(MS・PR)の意味を理解する
グレードは、コインの状態を表す非常に重要な指標です。例えば、
- MS62とMS64
- PR65とPR67
といったわずかな違いでも、市場価格が2倍以上違うことが珍しくありません。グレードについて最低限の知識を持っておくことで、「同じコインなのに異常に安い/高い」といった違和感にも気づきやすくなります。
鉄則6:信頼できる専門業者から購入する
アンティークコインは、どこで買うかが極めて重要です。価格だけでなく、真贋保証・アフターサポート・将来の売却相談など、信頼できるパートナーを選ぶことで、リスクを大幅に減らせます。
鉄則7:保管と湿度管理を甘く見ない
アンティークコインは、保管環境が悪いと、
- カビ
- 変色
- 錆・酸化
などが進行し、鑑定グレードが1ランク落ちただけで数十万円レベルの価値毀損が起こることもあります。購入と同時に「どう保管するか」もセットで考えましょう。
初心者に最適なアンティークコインベスト7(予算別)

ここでは、初心者が安心して始めやすい「鉄板コイン」を、ざっくりと予算別に紹介します。
【30万円以内】
- ソブリン金貨(鑑定済み)
世界的に需要が安定しており、初心者でも手が届きやすい価格帯です。
【50万円以内】
- ヴィクトリアのソブリン金貨
- 人気のある銀貨(クラウンなど)との組み合わせ
【50万円以上】
- 状態の良いヴィクトリア金貨
- コレクター人気の高い銀貨とのセット
【100万円以上】
- ヤングエリザベス5ポンド金貨
- ゴシッククラウン
- その他プレミアムが厚い記念金貨
最初は、需要が高く、売却しやすいコインから入るのが基本です。
アンティークコイン投資の始め方(5ステップ)
STEP1:投資目的を決める
「短期利益を狙うのか」「長期的な資産保全として持つのか」で、選ぶべきコインや予算配分が変わります。
STEP2:鑑定会社とグレード基準を理解する
PCGS・NGCなどの鑑定会社の違いや、MS・PRなどグレードの意味を理解しておきましょう。
STEP3:信頼できる専門店から購入する
口コミ・実績・真贋保証・アフターサポートなどをチェックし、パートナーとなる業者を選びます。
STEP4:予算に応じたポートフォリオを組む
金貨中心で組むのか、将来性の高い銀貨を混ぜるのかなど、リスク許容度に応じてポートフォリオを設計します。
STEP5:保管・売却戦略までセットで考える
「いつ・どこで売るのか」「どの価格帯で利確するのか」といった出口戦略を、購入前からイメージしておくことが重要です。
保管方法と偽造対策(初心者が最も知らない落とし穴)

アンティークコインは、保管環境が価値を大きく左右する繊細な資産です。
理想的な保管環境
- 湿度40〜60%を維持する
- 直射日光を避ける
- スラブケースから出さない
- 素手で触らない(手袋推奨)
これらを守ることで、コインの状態劣化を最大限防ぐことができます。
偽物を避けるためのポイント
- PCGS・NGC鑑定済み以外は原則手を出さない
- 過度に安い価格には必ず理由があると疑う
- 「研磨されてピカピカ」のコインは要注意
近年は、中国製コピーや、AI画像を悪用したネット詐欺も増えています。真贋判断に自信がないうちは、信頼できる専門業者経由でのみ購入するのがおすすめです。
アンティークコインの売却方法と出口戦略
アンティークコインの売却先としては、主に次の4つがあります。
- 国内外オークション
- 専門ディーラー(買取・委託販売)
- オンラインプラットフォーム
- 個人同士の売買
最も高値がつきやすいのは、
- 人気の高いコイン
- 高鑑定グレード
- 市場の需要が強いタイミング
が重なったときです。「将来どこで、どのように売るか」までをセットで考えて購入することが、アンティークコイン投資で成功する大きなポイントです。
アンティークコイン投資の税金と確定申告(知らないと損)

日本では、アンティークコインの売却益は一般的に譲渡所得として扱われます。
- 保有期間が1年以上の場合:長期譲渡所得として有利な税率が適用されるケースあり
- 年間50万円までの特別控除が使える場合がある
- 購入価格・売却価格・手数料などを記録しておくことが重要
税制は変更される可能性もあるため、最新の情報は税理士や専門家に確認することをおすすめします。
初心者向けポートフォリオ3プラン(予算別)
ここでは、実際にアンティークコイン投資を始める際の、予算別モデルポートフォリオ例を紹介します。
プランA:30万円前後
- ソブリン金貨(PCGSもしくはNGC鑑定済み)×1枚
まずは王道のソブリン金貨1枚からスタートするシンプルなプランです。
プランB:50万円前後
- ソブリン金貨 ×1枚
- 人気の高い銀貨(クラウンなど)×1枚
金貨の安定性と、銀貨の将来性を組み合わせたバランス型プランです。
プランC:100万円前後
- 状態の良いヴィクトリア金貨 ×1枚
- コレクター需要の高い銀貨 ×1枚
中長期目線でプレミアムの拡大を狙うプランです。
偽物の最新トレンド(2024–2025年版)

近年、アンティークコイン市場では、偽物や悪質な販売手法のトレンドも変化しています。
- 中国製の高精度コピー品
- AIで加工された画像を使ったネット販売
- 鑑定ケースそのものを偽造したケース
これらは見た目だけでは判別がつかないことも多く、PCGS・NGCの鑑定済みコインを、信頼できる業者から購入することが最も有効な防御策です。
買ってはいけない「地雷コイン」リスト

最後に、初心者が特に注意すべき「買ってはいけないコイン」の特徴をまとめておきます。
- 未鑑定で、出どころが不明なコイン
- 研磨されて不自然にピカピカしているコイン
- 需要の少ない国・発行枚数の多すぎるコイン
- 不自然に安く売られているコイン
これらは、将来値上がりが期待しづらいだけでなく、そもそも本物かどうか分からないリスクもあります。
鑑定グレード別の価格差シミュレーション
同じコインでも、鑑定グレードが違うだけで、市場価格が大きく変わります。
- MS62 → MS64:価格が2倍以上になるケースも
- PR65 → PR67:数十万円〜数百万円以上の価格差
このように、「どのグレードを買うか」も非常に重要な投資判断です。予算とリターンのバランスを考えつつ、最適なレンジを選びましょう。
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高鑑定品・限定枚数コインなど、投資・コレクション両面からご検討いただけます。
よくある質問(FAQ)

Q. 初心者でもアンティークコイン投資で利益を出せますか?
適切なコインを選び、長期目線で保有できれば、初心者でも十分に利益を狙うことは可能です。まずは王道のソブリン金貨などから始めるのがおすすめです。
Q. 偽物が多いと聞きますが大丈夫でしょうか?
未鑑定コインや、出どころが不明なコインには偽物が多いのは事実です。しかし、PCGS・NGC鑑定済みコインを信頼できる専門業者から購入することで、リスクは大幅に下げられます。
Q. 金貨と銀貨、どちらが良いですか?
初心者には、需要が安定している金貨(ソブリン金貨など)がおすすめです。市場に慣れてきたら、将来性の高い銀貨にもポートフォリオを広げていくと良いでしょう。
Q. 保管は自宅でも大丈夫ですか?
適切な湿度管理ができ、安全面も確保できるのであれば自宅保管も可能です。ただし、高額コインについては、金庫や専門保管サービスの利用も検討しましょう。
Q. 税金や確定申告はどうすれば良いですか?
アンティークコインの売却益は一般的に譲渡所得として扱われます。具体的な税額や申告方法はケースによって異なるため、税理士や専門家への相談をおすすめします。
まとめ:アンティークコイン投資で「失敗しない」ために
アンティークコイン投資は、
- インフレに強い実物資産
- 長期的に価値が上がりやすい
- 歴史や美術性も楽しめる
という、他の金融商品にはない魅力を持った投資です。
一方で、偽物や過大評価されたコイン、保管・売却の知識不足といった落とし穴も存在します。この記事で紹介した「7つの鉄則」や「予算別ポートフォリオ例」を参考にしつつ、信頼できる専門家と一緒に、一歩ずつステップを踏んでいきましょう。
アンティークコイン投資は、正しい知識を身につけてから始めれば、資産を守りながら増やしていくための心強い味方になってくれます。












