【金貨】持ち込まれたプルーフソブリンの査定結果が到着。裸コインは本物なのか!?

▼動画はこちら(元リンク)
https://www.youtube.com/watch?v=YHhmcYKKhz0

こんにちは。アンティークコインのマーケットプレイス、 ソブリンハブの江村です。

今回は、以前の動画で紹介させていただいた「カメオコインズの金買い取りイベント」で持ち込まれた、超希少なソブリン金貨についてお話しします。

当時、このコインはケースに入っていない「裸」の状態で持ち込まれていたため、真贋の保証も分からず、仮に本物だったとしても、どれほどのグレードがつくのかはまったく未知数でした。いわば「賭け」のような形で購入したコインだったのですが、ついにその鑑定結果が届きましたので、詳しく紹介させていただきます。

このコインは、世界でわずか1枚か2枚しか存在が確認されていないとされる、レア度ランク「R7」という極めて希少な金貨です。鑑定では、真贋はもちろん、コインの状態についても厳格に評価されます。

果たして本物だったのか。そして、どのようなグレードがついたのか。
その一部始終をお伝えいたします。

この記事でわかること

1957年銘プルーフソブリンの歴史と「R7」という圧倒的な稀少性

スクリーンショット

今回、真贋とグレードを確かめるために鑑定に出したのは、1957年発行のエリザベス女王のプルーフソブリン金貨です。これは、現在投資家やコレクターの間で非常に人気が高い、通称「ヤングヤング」と呼ばれるメアリー・ギリック肖像のソブリン金貨の一種です。

通常の1957年銘ソブリン金貨は、流通目的で何百万枚と大量に発行されています。しかし、この「プルーフ」に関しては全くの別物です。

プルーフコインとは、特別な鏡面仕上げなどの加工を施した贈呈用・記録用のコインを指し、製造工程も通常貨とは大きく異なります。

エリザベス女王のソブリン金貨は、1953年に初めてプルーフのみが作られました。その後、通常貨の製造は1957年から開始されています。また、一般向けにプルーフ金貨が販売されるようになったのは1979年からであり、それ以前は一般販売用のプルーフは存在していませんでした。

では、この1957年のプルーフは何なのかというと、これは「記録用プルーフ」と呼ばれるタイプです。

要人向けや博物館への収蔵を目的として作られたもので、市場に出回ることは想定されていませんでした。文献上では、世界にわずか1枚から2枚しか存在が確認されていない「R7」という、究極のレア度を誇るコインとされています。

関連記事:【密着】金買取イベントで“1957年プルーフソブリン金貨”が出た| 真贋・カメオ・傷の見極めを現場解説

なぜ状態が悪かったのか?一般家庭から発見された「記録用プルーフ」の謎

スクリーンショット

これほど稀少な「記録用プルーフ」が、なぜかイギリスの「一般家庭」から発見されたという点が、今回の驚くべきポイントです。通常、このレベルのコインであれば、王立造幣局(ロイヤルミント)や博物館で厳重に保管されているのが当たり前だからです。

持ち込まれた際、コインの表面(フィールド部分)には、プルーフ貨としてはやや多めの傷が見受けられました。なぜこれほどの稀少貨に傷がついていたのか、私は以下のように推測しています。

1957年は、通常貨の製造が開始された年であり、何百万枚もの金貨が25枚や50枚といった単位のロール(束)にされて出荷されていました。この製造過程のどこかで、「記録用プルーフ」が誤って通常のソブリン金貨のロールの中に混じってしまったのではないかと考えられます。

袋やロールの中で他の硬貨とジャラジャラと擦れ合いながら流通してしまい、最終的にそのご家庭へとたどり着いた――そんな物語が浮かび上がってきます。真実は不明ですが、もし数十年前の段階で鑑定に出され、スラブケースで保護されていれば、さらに高いグレードが付いていたことは間違いないでしょう。

関連記事:【金貨】総発行枚数20枚以下のアンティークコインを入手!PCGSの鑑定結果もお見せします

鑑定結果「PF 62 カメオ」が示す価値と本物の証明

スクリーンショット

多くの関係者が「偽物ではないか」と疑ったこのコインですが、鑑定結果は「本物」でした。偽物や不適切な加工が施されたコインには数値のグレードは付かないため、しっかりと評価が付いたこと自体が大きな成果といえます。

なお、プルーフコインのコントラスト評価には、さらに上位の評価が存在します。それが「ウルトラカメオ(PCGSではディープカメオ)」と呼ばれるものです。

ウルトラカメオとは、次のような状態のコインに与えられる評価です。

  • 肖像部分がより強くフロスト(白く曇った質感)を帯びている
  • 背景の鏡面とのコントラストが非常に鮮明である

今回のコインは、コントラスト自体は確認されたものの、最高評価であるウルトラカメオには届かず、「カメオ」評価にとどまりました。

この点からも、鑑定機関が非常に厳格な基準で評価を行っていることが分かります。

今回付いた「PF62 カメオ」という評価の内容を、以下にまとめました。

項目 表記 意味・内容
種別 PF 「Proof(プルーフ)」の略。特別な加工が施された贈呈・記録用貨。
数値 62 1〜70の評価。60以上が未使用扱いだが、62は表面にヘアライン(拭き傷)や擦れが散見される状態。
追加評価 カメオ 肖像部分と背景のコントラストを評価。肖像が白く浮き上がり、背景が鏡面になっている状態。

このコインは、全体的な雰囲気や印象は保たれているものの、フィールド部分の傷が要因となり、完全未使用(ハイグレード)の一歩手前である「62」という評価に落ち着きました。しかし、追加価値としての「カメオ」評価が得られた点は、非常にポジティブな要素といえます。

なお、コインの鑑定機関では、単純に見た目の印象だけで数値グレードが決定されるわけではありません。

鑑定では、以下のような複数の要素が総合的に評価され、70段階の数値としてグレードが決定されます。

  • デザインの打刻(ストライク)の鮮明さ
  • 摩耗の有無
  • 全体的な光沢(ルスター)や外観のバランス
  • ヘアライン(拭き傷)や微細な接触傷の有無

これらの要素を専門の鑑定士が詳細に確認し、最終的なグレードが決定されます。

そのため、わずかな傷や摩耗でも評価が1段階変わることがあり、コイン市場では、この数値の違いが大きな価格差を生むことになります。

関連記事:【金貨】総発行枚数20枚以下のアンティークコインを入手!PCGSの鑑定結果もお見せします

販売中の
アンティークコイン一覧

いまソブリンハブでご案内出来るコインの在庫一覧です。
高鑑定品・限定枚数コインなど、投資・コレクション両面からご検討いただけます。

販売中のアンティークコイン一覧を見る
※新しいタブでページが開きます
LINE登録者さま限定のご案内

ウェブサイト非公開のコインや、
本当に希少な一枚が出た際はLINEで優先的にご連絡しています。

友だち追加


アンティークコインの評価基準:グレードが価格に与える影響

スクリーンショット

アンティークコイン投資においては、グレードが一段階違うだけで価格が大きく変わることがあります。数万円から数十万円、場合によっては数百万円単位の差が生じることも珍しくありません。

今回の1957年銘プルーフソブリンを例に挙げると、以下のような価格の乖離が予想されます。

PF65や66といった高グレードの場合
価格は1,000万円を軽く超え、数千万円の世界に到達する可能性があります。

今回のPF62の場合
非常に稀少であることに変わりはありませんが、グレードに応じた水準となり、1,000万円を超えない価格帯での取引が想定されます。

また、1911年銘のジョージ5世プルーフソブリンの落札事例を見ても、グレードによる価格差が明確に表れています。

  • PF61:約16万5,000円(775ポンド)
  • PF62:約18万5,000円(875ポンド)

このケースでは、差額は約100ポンド(約2万円)程度でした。ただし、これは比較的低めのグレード帯の事例です。

アンティークコイン市場では、これがトップポップ(最高鑑定)付近の争いになると状況は大きく変わります。最高グレード付近では、数値が1段階違うだけで価格差が数十万円、場合によっては数百万円になることも珍しくありません。

つまり、アンティークコインの価値は「希少性 × 状態(グレード)」の掛け算で決まる市場なのです。

関連記事:初心者でも5分で理解できる!アンティークコイン投資完全ガイド

価値を落とさないための教訓とソブリンハブでの取り扱い

スクリーンショット

今回の鑑定によって、このコインの希少性についても興味深い事実が見えてきました。文献上では、この1957年プルーフソブリンは世界に1〜2枚しか存在しない「R7」とされています。

しかし、鑑定機関NGCの公開データを確認すると、実際には2枚以上の鑑定記録が存在していることが分かります。この乖離には、いくつかの可能性が考えられます。

  • 文献情報が古く、後年に追加の個体が確認された可能性
  • 同一個体が再鑑定(再スラブ)されたことによる重複カウント
  • 未確認の個体が市場に存在している可能性

いずれにしても、このコインが極めて限られた個体しか存在しない「博物館級」の金貨であることに変わりはありません。こうした背景も、このコインのミステリアスな価値を高める要因となっています。

私たちが今回の事例から学ぶべき最も重要な教訓は、「裸コインの取り扱い」です。もしお手元に鑑定されていないコインがある場合、絶対に自分で磨いたり拭いたりしてはいけません。その一拭きが「ヘアライン」という傷を作り、コインの価値を大きく下げてしまう可能性があるからです。

価値を守るためには、できるだけ早く鑑定に出し、スラブケースに密封して良い状態を維持することが最善の方法といえるでしょう。

この歴史的な1957年プルーフソブリンは、私が運営するマーケットプレイス「ソブリンハブ」にて出品されています。イギリス現地の出品者から直接購入できるプラットフォームであり、面倒な英語での交渉は一切不要です。私が現地で責任を持って検品を行い、安全に皆様へお届けいたします。

本物であることが証明された「奇跡の1枚」を、ぜひこの機会にご検討ください。

販売中の
アンティークコイン一覧

いまソブリンハブでご案内出来るコインの在庫一覧です。
高鑑定品・限定枚数コインなど、投資・コレクション両面からご検討いただけます。

販売中のアンティークコイン一覧を見る
※新しいタブでページが開きます
LINE登録者さま限定のご案内

ウェブサイト非公開のコインや、
本当に希少な一枚が出た際はLINEで優先的にご連絡しています。

友だち追加


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

お買い物カゴ
上部へスクロール